大日蓮華
大日蓮華
だいにちれんげ
山崎紫紅の発表した法華経詩篇。
明治四一年(一九〇八)五月発行。
左久良書房刊。
「常在」など二一篇を収め「日蓮聖人が裟婆の教化を終へて本師大聖釈尊へ降魔の大捷を還告する一段」(常在)をうたっている。
釈尊を始めとする仏・菩薩・仏弟子のいならぶ霊山浄土において、妙法を末世に弘めた日蓮聖人の一生を語り伝えようとしており、法華経と同じく八巻に分けて詩作されている。
「汝いまし、日蓮/真の影を早く見たりき/汝上行/真の体を現に見たりと/讃嘆あれば咲きに咲く/花の薫は時を分かぬ/四時の春をくゆらかし/久闇なき世を知らす」。
自らこの作品を「作詩の墳墓」と称し、日蓮聖人への尊敬の念をこめつつ本仏釈尊と面奉する日蓮聖人の霊山浄土再生の姿を描いている。
詩による日蓮聖人伝の作品としては最も文学性が高いものと考えられる。
「日蓮を詠へたる詩か、詩が日蓮か」という認識を新体詩で表現し、詩で綴る日蓮聖人伝をしるした作品である。