諷経
諷経
ふぎん
本来の意味は、音声を調えて経文を諷唱することを指し、もとはバラモンの法であったが、仏教がこれを採り入れた。
これを梵唄(ぼんばい)といい、梵唄を良くするものを経師と称した。
また禅家では、諷経という語を「勤行」という意味に用いている。
即ち「毎日三時諷経」という如きものである。
この他にもいくつかの種類の諷経が挙げられるが、その内の一つに「結縁諷経」と呼ばれるものがある。
これは開山忌および歴代の祖忌に、郷人或いは江湖の僧が来って経咒を挙げることをいうのであるが、これが転じて僧俗の葬式に列席して読経することをも「諷経」というようになったのである。
本宗に於ては、特に参列寺院席の上座に設ける席を「諷経席」と呼び、この席には二畳台ないしは座布団を敷き、焼香机を用意する。
なおこの席に着く場合には、道服、折五条は不適当であって、素絹、五条もしくは本衣、五条を着用すべきである。
また読経時の心得としては、出座の衆僧を凌ぐような音声は出さぬように心掛けるべきである。