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誕生寺(千葉県鴨川市)【文学】

たんじょうじ #4777

誕生寺(千葉県鴨川市)【文学】

たんじょうじ

千葉県鴨川市小湊の誕生寺は、日蓮聖人御誕生の聖地として、古来宗門の史跡にえられている。
誕生から一二歳で清澄山に登られるまでの幼少時代をすごされた所であり、現在は誕生寺が建立されているが、聖人は晩年身延山へ入山されてからも、つねに房州小湊を拝し、また祖書にも小湊をなつかしむ文が見られる。
聖人は晩年身延山へ入山されてからも、つねに房州小湊を拝し、また祖書にも小湊をなつかしむ文が見られる。
日蓮聖人を取上げた小説や・演劇・映画などでは、まず誕生寺が登場してくる。また歌にも誕生寺を詠った作品は多い。
また江戸代後期の人情本『春告鳥(はるつげどり)』には、信者の講中が小湊誕生寺に経堂を建立しようとする人々の様子を描いている。
倉田百三は誕生寺へ参詣して、日蓮聖人の両親の木像を拝し、「うつそみの親のみすがた木につくり ただに額(ぬか)ずき哭き給ひけん」と詠んでいる。
百三は日蓮聖人を日本主義の先駆者・真理の上に祖国を築き上げようとした宗教者として高く評価している(『予言僧日蓮』昭和一二年一一月発表)
夏目漱石(一八六七-一九一六)の代表作『こころ』(大正三年発表)には、主人公である「先生」と「K」が旅行中に誕生寺を参拝する場面がある(下-三十)。精神の向上を求めるKは日蓮に強い関心を示すものの、先生は興味を持たず、そのすれ違いから口論に発展する。そしてこれを契として、同作の核である「二人の主人公同士の確執」が浮き彫りになる。このように見ていくと、誕生寺(および日蓮)は同作において最重要のモチーフの一と言えるだろう。
《『日蓮辞典』「誕生寺」の項、『日蓮聖人典』(雄山閣)「千葉」の項》

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