五大
五大
ごだい
すべての物質を構成する五元素。
地大・水大・火大・風大・空大をいう。
大とは天地に遍満する故に名づけられる。
その働きから五大種ともよばれる。
東密では盛んにこの五大(または識大が加えられて六大)が説かれ、教理の基盤として尊重されて、五色、五仏、五明、五智などが配当されている。
地・水・火・風・空の五大は大日如来の理法身とされ、一切の功徳を満足する故に五輪とも名づけられており、五輪塔婆とはこの五つを象徴的に表現したものである。
日蓮宗では聖人滅後、この五大思想が『生死一大事血脈抄』『阿仏房御書』『総勘文鈔』等にあるところから、五大を妙法五字や、一尊四士の五像などの解釈に用いる弊があった。
近世宗学の大家一妙日導(一七二四-八九)はその著『祖書綱要』の中で、本仏と衆生と妙法蓮華経は共に五大をもって体となすという一体三法論を強調したが、後に優陀那日輝(一八〇〇-五九)によって修正された(綱要正議)。
《『遺文辞典』教学篇「五大」の項、『岩波仏教辞典』「五大」の項》