百界千如
百界千如
ひゃっかいせんにょ
法華経の極理たる一念三千の法数構成の要素、また順序。
十界互具して百界となり、百界に十如是を相乗して千如是となる。これに三種世間(五陰・衆生・国土)を乗して三千世間となる。以上が法数の根拠となる。
一念三千の乗法に就ては種々の順序が天台教学では示されるが、『開目抄』の本因本果の法門のところにも「真の十界互具・百界千如・一念三千なるべし」(定五五二頁)とあるように、〈十界互具→百界→千如→一念三千〉をもって日蓮聖人は一念三千の法数成立の順序とされた。
十界互具(じつかいごぐ)に十如是を相乗する理由については、方便品に「唯仏と仏とのみ乃し能く諸法の実相を究尽したまふ、所謂諸法の如是相」等とある「諸法」とは万法、これを段階づければ十界となり、「諸法の実相」の故に十界互具となり、「諸法の如是相」等の故に十界互具に十如是を乗ずるものである。
(『弘決』五ノ三ノ九丁参照)。
また『法華玄義』『法華文句』等には千如是までを説き『摩訶止観』巻五の観陰入界境で観不思議境を釈するに至って初めて一念三千を解き明かすことについては『観心本尊抄』の冒頭に詳しい。
《『遺文辞典』教学篇「百界千如」「百界」「百界三千」の項、『天台学辞典』「百界」「百界千如」の項》