済度
済度
さいど
衆生を救済すること。
済は救うことであり、度は迷いの此岸から悟りの彼岸へ生死の大海を渡し導いて行く意味がある。
方便品の中に「仮りの名字のみをもって衆生を引導するは、仏の智慧を説かんが故なり」とし、「小乗をもって衆生を済度したまわざるなり。
仏は自ら大乗に住して(乃至)これをもって衆生を度したまえばなり」とある。
即ち衆生を救い導くことをいうのである。
日蓮聖人によれば、数多くの小乗や権大乗の教えは衆生を引導するための方便説であって、実大乗たる法華経によってのみ救済が可能であるとするのである。
特に末法の世では、法華経によらなくては衆生を済度することができないことを強調し、法華経による衆生済度の実践をされた。
即ち妙法五字七字の題目によって、国土を救い人々を度するための生涯であったのである。
《『遺文辞典』教学篇「済度」の項、『岩波仏教辞典』「済度」の項》