ぎょうぼうぼんじ
釈尊が過去世で菩薩の修行をした時の名。
『大智度論』巻四九によると、楽法が菩薩の修行をしていた時、世に仏はなく、四方に法を求めて得られなかった。
その時、バラモンに姿を変じた魔が、皮を紙とし、骨を筆とし、血を墨として書写すれば、仏の説いた一偈を教えようといった。
楽法は即時に自身の皮を剥いで、それを曝(さら)し、乾かしてその偈を書こうとした。
すると魔は、たちまちの間に消え去り、楽法の至心を知って下方から仏が涌出し、深い法門を説き、楽法は無生法忍を得ることができたという。
聖人は求法、殉教の例としてしばしば引用される。
《『遺文辞典』歴史篇「楽法梵士・楽法梵志」の項》