壇鏡
壇鏡
だんきょう
仏堂または壇上に鏡をかけること。
懸鏡(かけかがみ)(掛鏡)ともいう。
鏡はその特性から、象徴的に、あるいは霊力あるもの、また神体そのものとして宗教的なものと結びついてきた。
仏教でも供養具、荘厳具等として取入れており、たとえば『陀羅尼集経』第三に、二一種の供養具を列ねるうち第一八番目に宝鏡を挙げている。
また同第五の壇上の式を説く中で、蓮華座を作り明鏡を安置するとある。
『首楞厳経』第七には、三昧壇上に八面の円鏡を安置すとある。
祈祷の壇上または堂内に鏡をかけるのは、鬼魅を避けるためである。
鬼魅はよく化幻の術をもって人を惑わすが、これを照徹するのに明鏡をもってするのである。
『摩訶止観』巻第八の下「魔事を観ぜよ」の章に、「隠士、頭陀の人は、多く方鏡を畜えてこれを座の後に挂く、媚は鏡中の色像を変ずること能わず。鏡をみてこれを識り、もってみずから遣るべし」とある。