サクサク常住
サクサク常住
さくさくじょうじゅう
八品派の慶林坊日隆(一三八五-一四六四)の著書である『私新抄』(『宗全』八巻一八八頁)に出る語。
「咲く咲く常住」とも書く。
即ち日隆は本門寿量品に釈尊の久遠(永遠)の教化を五百億塵点劫と説くのを解釈するにあたって、三世本有本来常住の塵点劫を見るのであって、有始と見なすことを否定している。
つまり中古天台の顕本義では塵点劫を仮説と見るのに対し、日隆は塵点実説を主張する。
塵点実説とは、釈尊の教化が五百億塵点劫に及ぶという寿量品の説示はその数量の表現そのままに受けとるべきであるという主張である。
その塵点実説、三世常住を説く一つの譬喩として、森羅万象が一刻一刻変化しても、一つ一つの事象には真理が顕現しつねに常住であるように、本門寿量品の報身仏は常住にして本因妙の教化をなされると説く。
なおこのサクサク常住は「チリチリ常住」と併記されている。