十二宮神
十二宮神
じゅうにぐうじん
十二次、十二房ともいう。
太陽の黄道を一二月に応じて、一月に一宮を運行する事を示した位置を星宿宮という。
これを人の運命に配して、その吉凶等を判断する一種の占星術である。
(1)獅子宮(一〇月に配する)太陽位でこの宮に属する者は富貴孝順で軍旅の任に適す。
(2)室女宮(一一月)辰星位。
他の心服を得、宮房の任によし。
(3)天秤宮(一二月)太白位。
心平正で信敬を得る。
庫蔵の任好し。
(4)天王宮(天蝎宮)(正月)熒惑星位。
多病薄福で看病等の事に従うのがよい。
(5)人馬宮(二月)歳星位。
計策心謀多く将相となるによし。
(6)摩羯宮(三月)鎮星位。
心意粗悪で妻子と和せず、刑殺の任に合う。
以上六宮は太陽分に属する。
(7)宝瓶宮(四月)鎮星位。
好行忠信で学問するの道に適う。
(8)雙宮(五月)歳星位。
学問があり忠直なので吏相に好し。
(9)白羊宮(六月)熒惑星位。
福徳多く長寿忍辱なので厨膳(チユウゼン)に適する。
(10)金牛宮(七月)太白位。
福徳あり親友多く長寿で人の愛敬を得る。
馬厩(バキユウ)の任に適する。
(11)雙女宮(八月)辰星位。
妻妾多く人の愛敬を得る。
戸鑰(コヤク)の任によし。
(12)巨蟹宮(九月)太陰位。
悪性であって欺誑し、総明であるが短命なり。
刑獄訴訟の任に合う。
以上六宮は太陰分に属する。
この一二宮の説は印度固有の思想でなく、チグリス、ユウフラテス両河流域のカルデアス文化が印度とギリシャとの交通によって印度に輸入せられたものである。
今日の天文学上用いられている名称と合致している。
『大方広菩薩蔵経』第三には十二を開して三十六宮とする。
羊・牛・女・蟹・獅子・童女・秤・蝎・弓馬・摩竭・瓶・魚・猴・大瓶・浄瓶・螺・象・水牛・天・人・禽・楽神・世間・衆生・曜・光明・月明・槎咤・地・暗・塵・微塵・苦・楽・解脱・菩提の三十六宮である。
《『遺文辞典』歴史篇「十二宮」の項、『国史大辞典』七巻「十二宮(じゅうにきゅう)」の項》