龍口寺(神奈川県藤沢市)
龍口寺(神奈川県藤沢市)
りゅうこうじ
日蓮宗霊跡寺院の一つ。
神奈川県藤沢市に所在。
寂光山と号す。
日蓮聖人五〇歳、文永八年(一二七一)九月一二日、鎌倉幕府に捕えられ、佐渡流罪の名目のもと、内々に龍の口の刑場において斬首しようと諜り、翌一三日午前一時頃(定五九〇頁)処刑の座にすえられたが、突如として天変が起り危うく虎口を脱れた。
ために罪状通り佐渡配流となった(定九六七頁)。
龍口は幕府の刑場であって、『吾妻鏡』の諸所に、罪人斬首、梟首(さらしくび)の記録がある。
龍口寺の創建は『日運記』(『宗全』第五巻)、『日英譲状』(『中山法華経寺史料』一七四頁)の記録から、明徳二年(一三九一)から応永二四年(一四一七)の二六年間に建立された「龍口院」がその前身と考えられ、天正一五年(一五八七)には「龍口寺」となっている(『相州古文書』五巻、『藤沢市史』一巻所収)。
明治一九年(一八八六)太政官布令によって龍口寺住職制が布かれるまで、近隣の片瀬・腰越八ヵ寺が一年輪番の制度で守務してきた。
《『国史大辞典』一四巻「竜口寺(神奈川)」の項、『日蓮聖人事蹟事典』(雄山閣)「神奈川」の項》