妙傳寺聖典個人版 新・電子聖典

阿仏房身延登詣の弁

あぶつぼうみのぶとうけいのべん #5127

阿仏房身延登詣の弁

あぶつぼうみのぶとうけいのべん

繰り弁の一つ。 佐渡阿仏房が日蓮聖人を訪ねて、身延山に参詣する情景を語った段である。
阿仏房は聖人の身延在山中に三度まで参詣し、弘安二年(一二七九)没後は、その子藤九郎守綱が身延山に阿仏房の納骨をしており、この弁は身延山納骨と千箇寺参り縁となる弁である。
本弁は日蓮聖人が、文永一一年(一二七四)五月、身延に入山したことを知った阿仏房が、周りの人々が制するのを振り切って死装束に身を固め、千日尼、中興入道らの聖人への供養の品を背にして、真浦の港より身延に向けて出発する。 身延に着いた阿仏房は、お題目を唱え川に沿って山を登る。 彼方から聞こえてくる読経の声、それが聖人の声だと知った阿仏房は、旅の疲れも忘れて一心に唱題し、杖にした青竹に力を込める。
一方、草庵の聖人も遙かに聞こえてくるお題目の声、それが阿仏房の声だと知った時、感動のなか二人は対面する。聖人は「末代信者への手本、即遣変化人として諸天の使」であると阿仏房の徳を称えるという内容で、異体同心にして誠実なる信仰者の姿を語る弁である。

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