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金剛頂経

こんごうちょうきょう #5027

金剛頂経

こんごうちょうきょう

真言宗所依の経典三部のうちの一つで二訳がある。
(1)『金剛頂一切如来真実摂大乗現証大教王経』三巻、不空訳。
金剛界大曼荼羅広大儀軌品(上巻)、大曼荼羅広大儀軌品(中・下巻)の三部から成り、十八会十万頌の金剛頂経中における初会の経の分訳である。 真言密教ではこの三巻経を重視し、単に『金剛頂経』といえば本経を指す。
(2)同名の二巻本は不空訳で、儀軌の内容であり、『金剛頂蓮華部心念誦儀軌』と同本異訳である。
本経は序分正宗分とに分れ、序分では報身の大毘盧遮那如来が九〇億の菩薩衆と共に、阿迦尼咤天宮中の大摩尼殿に住し、若しこれを法身大毘盧遮那の上よりすれば、四智四波羅蜜、一六大士等の功徳を一身に具しながら、そのままに一切如来の心に住することを説く。
正宗分ではまず初めに一切義成就菩薩(釈尊)が秘密仏の驚覚開示によって、五相成身観を修し、これによって自ら金剛界如来となると共に、阿迦尼咤天より須弥山頂の金剛摩尼宝峰楼閣に降りて化儀を垂れるために、一身より一六大士、四波羅蜜、八供、四摂等を示現することを説き、次にその一六大士四波羅蜜等を聖衆とする金剛界大曼荼羅を建立すること、その建立した曼荼羅に基づいて灌頂を行うこと、その灌頂を終ったものに、世間出世間の悉地の可を与えること等が説かれている。
《『遺文辞典』歴史篇「金剛頂経」の項、『大蔵経全解説大事典』「〇八六五・金剛頂一切如来真実摂大乗現証大教王経」「〇八七四・金剛頂一切如来真実摂大乗現証大教王経」「〇八七三・金剛頂蓮華部心念誦儀軌」の項、『大乗経典解説事典』「密教部」、『仏書解説大辞典』「金剛頂一切如来真実摂大乗現証大教王経」の項、『岩波仏教辞典』「金剛頂経」の項》

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