妙傳寺聖典個人版 新・電子聖典

通夜

つや #4956

通夜

つや

死者の枕辺で徹宵して読誦唱題し、追善回向することをいう。
特に定まった方式はなく、読誦唱題を専らとし、地域によつては、式後に通夜説教を必ず行うところもある。
昭和二〇年(一九四五)以前は、全通夜(ぜんつや)と称して翌朝まで数人の僧が交替でおつとめしたり、半通夜(はんつや)と称して、午前零時までおつとめすることが行われていたが、戦後は、こうした習慣も次第になくなり、現行は、おおむね午後七時頃に始めて三〇分乃至一時間ほどの法要をする例が多い。
なお、通夜法要には極力、訓読を用い、御妙判も死者の老若男女等によつて適切に選読し、唱題には参列者に勤めて共に唱題させるように心掛けたいものである。
なお、通夜における「勧請文」「回向文」の一例を挙げれば、左の如くである。
南無輪円具足未曽有大曼茶羅御本尊(略)歴代の諸上人等、別しては閻羅法皇五道の冥官冥衆等、来到道場知見照鑑供養納受。御宝前に於て、本年本月○日行年○歳を娑婆の一期として有為の火宅を去って無為の本土に帰すところ○○(俗名を読み上げる)の為に通夜法要一席を営む。願わくは霊也深くこの妙経を信受してすみやかに生死の苦を離れ、直ちに寂光の宝刹に至らんことを。南妙法蓮華経」。
回向文は、「上来、現前の清衆と共に異口同音に読誦したてまつる大乗妙典、至心に唱えたてまつる妙玄題等、鳩むるところの功徳をもって、今夕(今晩)通夜法要営むところ、新帰寂○○霊の為に回向し、以て霊山往詣の資糧とせん。願わくは霊也すみやかに六趣の迷雲を払うて果満の月をながめ、紫金の蓮台に登って疾く三身如来の肌をみがかんことを。経にいわく諸法従本来、常自寂滅相、仏子行道巳、来世得作仏、断迷開悟、離苦得楽、出離生死証大菩提、南妙法蓮華経」。
《『史大辞典』九巻「通夜」の項》

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