輪円具足
輪円具足
りんねんぐそく
梵語曼荼羅(maṇḍala)の漢訳。
「りんえんぐそく」とも読む。
車輪が軸やこしきやたが等が具備して円をえがくが如く、諸仏如来の真実功徳が円満成熟して完全具足していて欠けることなき義をいう。
曼荼羅の訳は種々あるが、旧訳は多く「壇」または「道場」と訳し、新訳は多く「輪円具足」、「聚集(じゆしゆう)」と訳している。
聚集とは功徳聚ということで輪円具足と同義である。
曼荼羅は仏菩薩等の諸尊諸功徳が互いに相照して聚集し、輪環の如く円融円満しているが故に輪円具足と義釈されたのである。
日蓮聖人は『日女御前御返事』に「十界具足とは十界一界もかけず一界にある也。之に依て曼荼羅とは申す也。曼荼羅と云ふは天竺の名也。此には輪円具足とも功徳聚とも名くる也。此御本尊も只信心の二字にをさまれり」(定一三七六頁)と本尊にふれて述べている。
ただしこの御書自体には真偽の論があるので検討を要する。
《『遺文辞典』教学篇「輪円具足」の項、『広説仏教語大辞典』「輪圓具足(りんえんぐそく)」の項》