秘密曼荼羅十住心論
秘密曼荼羅十住心論
ひみつまんだらじゅうじゅうしんろん
一〇巻。
空海(七七四-八三五)著。
略して十住心論という。
天長七年(八三〇)淳和帝の命を奉じて著述された天長六本宗書(天長勅撰六本宗書)の一つ。
秘密曼荼羅とは絶対者たる大日如来の世界をいい、それは同時に我々凡夫の心の本性として内在されているとする。
十住心とは心の世界を発展段階に順じて一〇に区分したものである。
この十住心は空海が『大日経』住心品、及び『菩堤心論』に基づいてたてた教判で、顕密二教の横の教判に対し、竪の教判とされる。
この書の要説をとったのが『秘密宝鑰』三巻であるが、それによると各々の住心を第一異生羝羊心、第二愚童持斎心、第三嬰童無畏心、第四唯蘊無我心、第五抜業因種心、第六他縁大乗心、第七覚心不生心、第八如実一道心、第九極無自性心、第十秘密荘厳心と名付けている。
《『遺文辞典』歴史篇「十住心論」の項、『大蔵経全解説大事典』「二四二五・秘密曼荼羅十住心論」の項、『仏書解説大辞典』「秘密曼荼羅十住心論」の項》