妙傳寺聖典個人版 新・電子聖典

町衆

まちしゅう #4166

町衆

まちしゅう

「ちょうしゅう」「ちょうのしゅう」とも読む。中世末から近世初期の京都・堺などの都市市街区に住む町住民の呼称。
自治・自衛のために組織化され、町民の結合がめだってから、貴族や僧侶など支配階級の人々から行われた呼び方。
中心は土倉・酒屋などの富裕な商工者で、それに町住みの下級武士・公衆・都市の種々な職業にしたがう人々も町衆と呼ばれた。
京都は禁裏を中心に公や上級武士らの館が並ぶ上京と、商工業者らが多く住む下京の二つの都市部から形成されていたが、下京こそ町衆たちの都市としての格をもっていた。
そして彼ら町衆を支配した信仰日蓮宗であったが、それは日蓮聖人の孫弟子日像の京都布教に始まるものであった。
町衆信徒に支えられた京都日蓮教団は、天文元年(一五三二)には「京都に日蓮宗繁昌して、毎月二ヶ寺三ヶ寺宛、寺院出来し、京中大方題目の巷」といわれ、町衆の支配的地位を占めていた。
こうした町衆は所々に地域的団結の自治組織としての町組をつくり、応仁の乱後の打ち続く戦乱や、乱入する土一揆等の社会情勢の不安に対し「下京衆」「上京衆」とよばれる町衆兵団を編成し、また一向一揆の京都進出に対しては法華一揆結集し、自らの手で京都の町を防衛した。
《『史大辞典』九巻「町衆(ちょうのしゅう)」の項、小松邦彰・花野充道『日蓮団の成立と展開』(春秋社『シリーズ日蓮』三)》

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