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甲子夜話

かっしやわ #4161

甲子夜話

かっしやわ

肥前、平戸の第三四代藩主松浦静山(一七六〇-一八四一)の随筆。
著者は名を清と称し、静山の他に雪洲の号もある。
下情を熟知して政を施したが、生来、読書を好み和歌を愛し、また漢詩・漢文にも通じた賢君であった。
本書は、著者が隠居後の文政四年(一八二一)一一月甲子の夜から着手し、保一二年六月の卒去まで、二〇年書き続けた見聞筆記録で、正篇一〇〇巻、続篇一〇〇巻、三篇七八巻の三部作となっている。
その内容は、断片的な歴史・伝記・記録・伝説・街説・巷談・笑話・民譚・和歌・漢詩・漢文などが細大となく網羅されており、江戸時代における政治・宗教・文化・産業・交通・風俗・人その他、広範囲にわたる勝れた随筆的記録として資料的価値が高い。
また著者が大名という立場で、庶民とは異なった好奇の眼で物を観察している点にも興味深いものがある。
就中、日蓮宗関係の記録としては、断片的な資料ではあるが、日蓮上人、身延山、池上本門寺、中山法華経寺などの記が散見できる。
《『甲子夜話』国書刊行会本(正続)、『甲子夜話』日本随筆大成本(正)、『甲子夜話』東洋文庫本(正)、『未刊甲子夜話』、坂田勝『検索補註甲子夜話総目録』、『国史大辞典』三巻「甲子夜話」の項

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