星祭
星祭
ほしまつり
星を祭って供養する意。
星供ともいう。
天災地変のある時、または個人の災難を除き寿福増進のために、七星九曜二十八宿を供養することをいう。
前者に北斗供・尊星供、後者に本命星供・当年星供等がある。
『聖曜母陀羅尼経』に「爾の時に金剛手菩薩即ち座より起って仏に白して言さく、諸の宿曜あり形貌麁悪にして心忿怒多く衆生を悩害す或は命根を断ち或は人の財宝を耗し或は人の精神を減じ或は人の年寿を損す唯願くは世尊正密の法を説いて擁護を垂れ玉へ、仏の言玉く善哉善哉汝能く一切衆生を慈愍し利益せんと欲して如来に最上秘密の法を問へり汝今諦かに聴いて善く之を思念せよ我汝が為に之を説かん是の如き諸の宿曜は応さに最上の閼伽(清水の梵名)及び音楽を以て法に依て加持し一一に供養し彼をして歓喜せしめて諸悪を滅除すべし云々」として、仏家においても星祭りの行われたことを示す。
なおわが国では恵運禅師が入唐して、一行阿闍梨の七曜星辰別行法一巻を携えて、承和一四年(八四七)帰朝してより星辰の祭祀が行われるようになったとされている。
七星とは、元神星(元神星とは母の胎内に入った時をいう)即ち貪狼星(子年)・巨門星(丑亥年)・禄存星(寅戌年)・文曲星(卯酉年)・廉貞星(辰申年)・丑武曲星(巳未年)・破軍星(午年)をいい、日月五星の精であって七曜を統括し八方を照臨する。
九曜とは、日曜星(太陽)丑寅・月曜星(太陰)戌亥・火曜星南方・水曜星北方・木曜星東方・金曜星西方・土曜星中央・羅睺星東北方・計都星西南方をいい、各々に配されている。
羅睺星・計都星は陰位にあって見えない。
月日に逢うと蝕し、これを凶星という。
他の七曜は相次日に直り性類に善悪がある。
二十八宿とは、昂畢觜参井鬼柳は東方、見張翼軫角亢柢は南方、房心尾箕斗牛女は西方、虚危空壁奎婁胃は北方を守護する。
わが宗では修法するに際して一般に、北辰妙見大菩薩・日天・月天・星辰を祭祀し、洗米・神酒・菓子・花等を供えて荘厳し、読誦祈念する。
ただし安楽行品の「虚空諸天法を聴かんが為の故に亦常に随侍す」また「諸天昼夜常に法の為の故に之を衛護」す、との文意をもって星辰を供養すべきである。
《『法華験家訓蒙』、『修験故事便覧』、『祈祷指南書』》