日乗上人日記【法式】
日乗上人日記【法式】
にちじょうしょうにんにっき
水戸・久昌寺の住持、皆如院日乗(慶安元年-元禄一六年、一六四八-一七〇三)の元禄年間の日記。
久昌寺は水戸光圀の建立にかかわる寺院で、日乗は光圀に招かれて鷹ケ峰から西山に来り、在職三〇年に近く、日記はこの間のもので、元禄四年(一六九一)より同一六年、逝去の直前までを記している。
日記の内容は詩歌・随想・紀行文・論説文・法要差定等に亘り真に多彩である。
また、本日記には日乗自身が深草流法華懺法の権威者であるため「法華懺法」はもちろんのこと「十種供養式」「法華八講」など、日蓮宗の特殊法要式の詳細な記載を見ることができる。
従って日蓮宗声明史、法要史等の研究上の好資料といえる。
本日記は美濃判半紙に細かに毛筆書し、その紙数一〇四一枚、字数は一二〇万に近い。
文字は行書又は草書で、日々の出来事を如実に記し、しかも毎日の干支、天候、時々の天災地変、行事、風習までも詳細に記してあり、国史、文化史、民族学、宗教史等の研究においても重要である。
《稲垣國三郎編『日乗上人日記』(校本)昭和二九年刊》