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三軌

さんき #236

三軌

さんき

軌とは道のり、てほん、法則という意味。 法を弘める上での三つの心がまえをいう。
弘経の三軌とも衣座室の三軌ともいう。
法華経法師品に「若し善男子、善女人あって、如来の滅後に四衆の為に是の法華経を説かんと欲せば、云何してか説くべき。 是の善男子・善女人は、如来の室に入り如来の衣を著(き)如来の座に座して、爾(しか)して乃(いま)し四衆の為に広くこの経を説くべし。 如来の室とは一切衆生の大慈悲心是れなり。 如来の衣とは柔和忍辱の心是れなり。 如来の座とは一切法是れなり。 是の中に安住して、然して後に不懈怠(ふけだい)の心を以て、諸の菩薩及び四衆の為に、広く是の法華経を説くべし」とある。
この三軌について天台は『涅槃経』聖行品に明かす所の五行を配して解釈している。 五行とは聖行、梵行、行、嬰児行(ようにぎよう)、病行をいう。 聖行は定慧によって修行する菩薩の正行をいい、梵行とは浄い心で人々の苦を除き楽を与える行をいい、天行は天然の理による妙行をいい、嬰児行は嬰児に対するように慈悲の心で小を行ずるをいい、病行は悩める人と同じように、苦や悩みを示す行をいう。 この五行の中、如来の室たる大慈悲心は梵行に当り、如来の衣たる柔和忍辱は、柔和が嬰児行、忍辱が病行に当り、如来の座たる一切法空は行に当るという。
遺文では三軌について述べられた所は少ないが、日蓮聖人の行動そのものが三軌に住されたものであったことはいうまでもない。
《『遺文辞典』教学篇「三軌」の項、『日蓮辞典』「三軌」の項》

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