妙傳寺聖典個人版 新・電子聖典

戒体

かいたい #2233

戒体

かいたい

の実体、の体の意。 ち防非止の功能を起さしめる一物体をいう。
無作とも無表とも訳す。
戒体は他に示すことのできないものなので諸説の解釈がある。
大別して、ある種の物質――色と考えて無表色(倶舎宗)とする見方や、物質でも心でもないと考えて非色非心(成実宗)とするもの、あるいは仮に物質の形をとるものと考えて性無作の仮色(天台宗)と見るなど種々の別がある。
日蓮聖人の著述においては、戒に関するものはほとんど見られないが、二一歳の時まとめられたといわれる『戒体即身成仏義』には、法華経の精神をもってその体とすることが成仏への直道であると解されている。
ここでは、受の当処に発得する戒体とは諸経所詮の理であるとし、諸宗の所依とする経典の教判論が中心課題となっている。
通観すると、聖人における戒や戒体に関する見解は、その意味を究明することよりも、法華至上主義を標榜し、実践した法華経色読の行動を通して理解すべきものであり、法華経の世界に純粋に生きることが聖人における持戒であり、法華経の精神そのものが戒体であるといえよう。
《『遺文辞典』教学篇「戒体」の項、『岩波仏教辞典』「戒体」の項》

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