くしゃしゅう
『倶舎論』を立宗の所依の経論とする南都六宗の一つ。
『倶舎論』のほかに説一切有部の『六足論』・『発智論』・『大毘婆沙論』によって、我空法有(人我は空であるが、五位七十二法は実有)・三世実有法体恒有(過去・現在・未来にわたって法体は実有)を主張する。
中国では真諦・玄奘が『倶舎論』を訳出してから、その研究が盛んになり、神泰・普光・法宝・円暉・恵暉・遁麟らが註釈をし、日本では道昭・智通・智達・行基・玄昉・義淵らが『倶舎論』を盛んに研究し、一派をなすが、平安朝延暦一三年に勅令によって法相宗の寓宗となった。
《『遺文辞典』歴史篇「倶舎宗」の項、『岩波仏教辞典』「倶舎宗」の項》