三時興廃
三時興廃
さんじこうはい
三時とは正法・像法・末法の仏滅後の教法流通の三期の時代変遷をいう。
正法とは教・行・証具備の時代。
像法とは教・行あって証の無い時代。
末法とは教のみあって行・証無き時代。
この正・像・末の三時を分別相対させ弘通の教や機根から勝劣取捨する思想を三時興廃という。
日本では初め『末法灯明記』でこの説が取沙汰されたが、特にこの語は中古天台の配当法門の中で使用され、その思想が増幅された。
中古天台の初期文献である『修禅寺相伝私注』の中に機根の一念から正・像の興廃を論じているが、その後の天台法門では末法肯定の三時興廃が盛んとなり、教・行・証の三重口伝法門と関連し、三時五紀、三時三教三重配当等として用いられる。
日蓮聖人は末法正意説をもって日本仏教の末法思想を超克されたが、遺文の中にはその義は多くあるが、この語そのものは使用されていない。