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冥顕

みょうけん #821

冥顕

みょうけん

冥と顕は対語で、冥とは隠れていて見聞できないもの、顕とは顕れていて見聞し得るものをいう。
日蓮聖人の『顕仏未来記』には「冥顕の証これなし」(定七四〇頁)とあって、内々の利益と顕れての利益との証果の実がないということを意味している。
また『道妙禅門御書』には、祈祷に四種ありとして「顕祈顕応、顕祈冥応、冥祈冥応、冥祈顕応」(定一二五六頁)の四句分別がなされている。
なお冥顕には種々の用例がある。
以下その数例を掲げてみる。
(1)冥加・顕加。
神が人しれずに力を添えて助け導き給うことを冥加(みようが)といい、これに対し神があらわに力を与え助け導き給うことを顕加(けんが)という。
(2)冥益・顕益。
神が内々に与えられる利益を冥益(冥利)、神があらわに与えられる利益を顕益という。
(3)冥・顕
神が改心させるために内々に人をせられるを冥といい、これに対するのを顕という。
(4)冥界・顕界。
地獄・餓鬼・畜生の三悪道、別しては閻魔王の住している地獄道の世界を冥界といい、この眼に見える娑婆世界を顕界という。
冥界の王及び王に従属せる官人を冥官といい、その余の衆を冥衆という。
《『遺文辞典』教学篇「冥顕証(みょうけんのしょう)」の項、『日蓮辞典』「冥顕」の項》

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