起請文【歴史】
起請文【歴史】
きしょうもん
祭文、起請祭文、告文、誓文、誓詞、誓紙、神文、罰文、罰状、罰文状の別称がある。
即ち起請とは、請願の意味であるが、実行する事柄の内容に誤りがあれば、神仏の力によって罰を受けることを誓約する文書である。
起請文の起りは、古代の宇気比(うきひ)-神にかけて事の吉凶成否を占う行為-から転じて誓約の意味になったと考えられ、中世に発展した。
起請文の実物の上限は天禄元年(九七〇)七月一六日の天台座主良源起請文である。
起請文は前書と神文の二つの部分とからなる。
前書は誓約の事柄を書いた本文で、普通の料紙を使用している。
神文は前書の誓約の事柄に違背した時に罰を当てる神仏の名が勧請されており、料紙は牛王宝印という神聖な紙の裏を反して文句を書き前文に継立てる。
とくに紀州熊野権現の烏牛王の神文が有名である。
《伊木寿一『日本古文書学』、佐藤進一『古文書学入門』、日本古文書学会『古文書研究』、荻野三七彦『印章』、『日本古文書学講座』中世編、『遺文辞典』歴史篇「起請文」の項、『日蓮辞典』「起請」の項、『国史大辞典』四巻「起請文」の項》