赤裸にしたる日蓮大士
赤裸にしたる日蓮大士
せきらにしたるにちれんだいし
足立栗園の書いた評論。
明治三九年(一九〇六)四月に東京・警醒社より刊行。
日蓮聖人について談論する問答形式により、その特色・真価を明らかにしようとしたもの。
「日蓮はドコがエライ」「日蓮は野心家か」「日蓮は信念ありや」「上行菩薩の再来」など二七項目にわたって論及し、宗教発達史上における日蓮聖人の社会的な真面目と教義の中心内容を語っている。
特に「日本国を塗炭の苦より救ふといふ救世主を以て自任したのが要するに彼の信念である」とし「十界大曼陀羅」「四箇格言」「予言の根拠」「法華題目説」「女人成仏説」などにふれてその気高い品性・徳性の根底を示すことによって「日蓮は偉人なり」と結論している。
更にその感化により日蓮宗の発達があったこと、その後の日蓮宗が迫害の歴史を経過しながら反抗してきたのも「祖師日蓮勇猛の感化」によっていることに関しても述べている。