賢劫
賢劫
げんごう
古代インドの世界観の一種で、優れた人の出る時代という意。
即ち、この世界は成劫(じようこう)・住劫(じゆうこう)・壊劫(えこう)・空劫(くうこう)の四劫の繰返しであると考えられた。
その中の住劫が我々の住む今の世界で、草木・国土・人類等が定まり具わっている。
この住劫について過去を荘厳劫、未来を星宿劫、そして現在を賢劫という。
この現在の住劫には多くの仏菩薩が出現し世間の衆生を救うから、この住劫のことを賢劫というのである。
『撰時抄』に「賢劫第九の減、人寿百歳の時」(定一〇二七頁)、『開目抄』に「住劫第九の減人寿百歳の時」(定五五〇頁)とあるのは共に釈尊出世の時を指す。
《『遺文辞典』歴史篇「賢劫」の項》