般泥洹経
般泥洹経
はつないおんぎょう
釈尊の入滅前後を主題にした『涅槃経』の訳本。
小乗経には、西晋の白法祖訳『仏般泥洹経』二巻、『東晋録』に付された訳者不明の『般泥洹経』二巻などがある。
大乗経には後漢の支婁迦讖訳『胡般泥洹経』二巻、呉の支謙訳『大般泥洹経』二巻、北涼の智猛訳『般泥洹経』二〇巻があったと『開元釈教録』に記しているが現存しない。
代表的なものは東晋の法顕訳『大般泥洹経』六巻が知られている。
曇無讖訳『大般涅槃経』四〇巻を「大本涅槃」というに対して「六巻泥洹」と略称する。
前者の前一〇巻に相当する内容であるが、成立はそれより早いとされている。
聖人は、前述の『大般涅槃経』と共に、この経を重視された。
とくに謗法における「一闡堤」の問題、過去の宿罪を今生に滅すという「転重軽受」の教え、受難と滅罪の意味づけの論拠となっている。
《『遺文辞典』歴史篇「般泥洹経」の項、『大蔵経全解説大事典』「〇三七六・仏説大般泥洹経」の項、『仏書解説大辞典』「大般泥洹経」の項》