神立
神立
かみだち
かんだちとも読む。
病人または寄代(よりだい)から疫神の霊気が出たとき、教化、得度退散させ、疫神を本有の本処に帰らしめる一連の修法の次第をいう。
これによって病人の身体から邪気が引取られるのであって、神立式とか神立送りなどともいう。
相伝書、殊に『顕妙鈔』巻四に、神立の祈念の次第、作法、神立守、符のこと、神立回向のことなどが詳しく記されている。
たとえば神立祈念には、まず三夜に三座所定の読経・作法をなし、初座には「教化の心持」で、次の座は「道理をもって責め」れば、三度目には「神立すべき」などとある。
他に五座詰・七座詰など、こまかい作法があり、口伝も多い。
神立の儀式で「教化」は重要である。
即ち、疫病は第六天魔王及びその眷属が疫病神となって人身に障礙をなしているのであるから、邪心をひるがえして速やかに本処に帰り、善神となって病者を救えと教化することが肝要である。
そのためには法華経の功徳を与え、妙理を説いて納得せしめなければならない。
なお死霊の遠離などをも「神立」ということがままある。