邪気
邪気
じゃき
よこしまな心、正しからぬ心の意から転じて、人に取りついて病気を起し遂に死に至らしめるとされる死霊・生霊・怨霊の類をいう。
もののけといわれるのもこの類で、語源的に「モノ」は霊魂を意味し、「ケ」は病気の義で、病気を起させる怨霊をいう。
また家の中にただよって災禍を起す家の怪もこの類である。
『礼記』に「不レ 使㆒ 放心邪氣得レ 接焉」(放心、邪気をして接するを得ることはさせず)とあり、また『准南子』に「小人祈㆓ 邪気㆒ 」(小人物は邪気を祈る)、『史記』に「精神不レ 能レ 止㆓ 邪氣㆒ 」(精神は邪気を止めることができず)とある。
『太平記』に「俄かに邪気に侵され、身心脳乱して五体逼迫しければ」、『古今著聞集』に「先度、汝大般若の御読経つかうまつりしに験ありき。
はじめ歩みきたりつるものは邪気なり」等その用例である。
修法の上では生霊・死霊・野狐・疫神・呪咀を五段の邪気といい、これを消滅させることが修法の眼目とされている。