妙傳寺聖典個人版 新・電子聖典

怨霊

おんりょう #2171

怨霊

おんりょう

怨を懐いて死んだ者の悪霊
幽霊。 妖霊。 生霊(生きながら恨んでいる者に憑る霊)等に対しての亡霊をいう。
怨を懐いた死霊が、夜叉鬼の如く恐ろしい形相を現し、人の心身を悩乱し、死に至らしめる。
この思想は中魏晋時代より起り、わがでは平安朝初期より盛んになった。
『三代実録』七には、清和皇貞観五年(八六三)五月二〇日神泉苑において崇道皇、伊豫親王、藤原夫人、橘逸勢、文室宮田麿呂らがに坐して誅せられ、冤罪によるこれらの怨霊が、疫病を繁発し、多数の人を死亡させたとして、怨霊祟りを和げるために御霊会が行われたとある。
『今昔物語』巻第二七に、「落雷で命を落した者の霊が、その所を去らず年久しく住して不吉のがあり(第一、第二)、またその姿を現さず、物に托して人の見る所となり、己の勇と力を誇示して、これを射落さんとした男は、その物に箭を射当てたがその夜に死んだ」(第四、第一三)と伝える。
威徳熾にしてその言行がに叶うならば、鬼神も犯すことはできぬが、虚剛にして猥りに軽んじて鬼神崇を招いてはならぬ。
但し、鬼は怯弱の対手なれば犯し、強暴なればこれを畏れるといわれているが、吾々の人関係においても現前していることであり、これなど鬼の所為と考えるべきか。

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