本行寺(東京都大田区・大坊)
本行寺(東京都大田区・大坊)
ほんぎょうじ
東京都大田区に所在。
長崇山と号す。
池上本門寺の院家職を務め、両山衆頂、末頭とされ、大坊と通称される。
江戸期には朱印高一〇石で、乗輿独礼席を許された。
境域は聖人直檀の池上右衛門大夫宗仲の館祉で、聖人入滅の霊場として都の史跡に指定されている。
開山は朗門九鳳の一人である大乗阿闍梨日澄(一二三九-一三二六)。
寺伝によると聖人滅後間もなく、師範日朗に給仕する篤実な日澄をみて感動した宗仲が、自邸の一画をさいて一宇を建て日澄の休息の地とした。
本門寺三世日輪も「師の休地を本門寺の子院と称せず、大坊とよぶ」(『本化別頭仏祖統紀』)とその徳を称えた。
池上・比企両山一貫首で、貫首が比企に常住した中世には実質的に本門寺を管掌した。
とくに本門寺一一世日現が永禄四年(一五六一)に示寂ののち二一年間貫首空席という多難な時代があったが、大坊日儭がよくその欠を補ったと伝えられる。
《『両山史料』、『大田区の寺院』、『池上本門寺末寺籍』、『日蓮辞典』「本行寺」の項、『日蓮聖人事蹟事典』(雄山閣)「東京」の項》