有情非情
有情非情
うじょうひじょう
有情と非情。
有情は薩埵(さつた)の訳語。
感情や意識をもつすべての生命を有するものの総称。
古くは衆生と漢訳す。
情は心を意味する、非情に対する語。
非情とは草木・国土など一般に精神のないもの、感覚・感情をもたぬもの、無情、非有情ともいう。
三世間をいう場合は、五陰世間と衆生世間は有情、国土世間は非情に配される。
依正二報のわけかたでは依報は非情、正報は有情となる。
『本尊抄』に「百界千如は有情界に限り、一念三千は情非情に亘る」(定七〇三頁)とあるは三世間の有無による。
天台宗では妙楽大師が非情成仏を強調し、『金剛錍論』はそのための著述である。
《『遺文辞典』教学篇「有情」「非情」の項、『日蓮辞典』「有情非情」の項、『岩波仏教辞典』「有情」「非情」の項》