日什御奏聞記録
日什御奏聞記録
にちじゅうごそうもんきろく
日穆(生没年未詳)著。
著作年永徳元年(一三八一)一二月下旬。
『宗全』五巻所収。
顕本法華宗(旧称妙満寺派まはた日什門流)の派祖日什が永徳元年京都御所に参内し、二条関白を経て『安国論』及び『申状』を献上した時の日什と関白との問答の始終を日穆が記録したものである。
その内容は、まず初めに関白との問答に到るまでの経過を日を追って記し、当日の様子まで詳しく述べられている。
次に訴訟の意趣から問答に入り、正法・邪法について、その正法たる法華経に基づく法華宗の勝れるゆえん、他の邪宗たるゆえん、念仏無間、禅天魔、真言亡国等の根拠、天台宗山門派に対する宗論の要求、『安国論』について、日蓮聖人について等の質疑応答があり、末法の修行は題目五字の唱題であるとし、問答を終え、その後下総妙法寺に帰着するまでの経過を述べ、最後に申状の疑問について松王丸・日穆の問に答え、結びに日什門徒への心得を述べて終えている。
《『仏書解説大辞典』「日什御奏聞記録」の項》