妙傳寺聖典個人版 新・電子聖典

三途の河

さんずのかわ #240

三途の河

さんずのかわ

死者が七日目に渡る河。
死後における幽冥の世界。
日蓮聖人の作と伝えられる『十王歎鈔』によれば、「此王(初江王)へ詣る道に一の大河あり、是を三途河と名く。 此河の広さ四十由旬也。 実には奈河(ないか)と云べし。 此河に三の渡之有り。 故に三途河と云也」(定一九七〇頁)という。
この三つの渡しを浅水瀬、橋渡、強深瀬とよび、浅水瀬は水浅くの軽いものが、橋渡は金銀七宝の橋で人のみが、強深瀬は人といったようにそれぞれ渡るように決められている。
この人の渡しは、「波の中に衆の毒蛇有て人を責食せめくらふ。 又上より大磐流れ来て、人の五体を打摧く微塵の如し」といい、そして「水の底に沈まんとすれば、大蛇口を開て飲まんとす。 浮はんとすれば又鬼王夜叉弓を以て射る。 此の如く大苦を受けて七日七夜を経て向の岸に著(つく)」(定一九七一頁)というのである。
《『遺文辞典』歴史篇「三途」の項、『岩波仏教辞典』「三途(三塗)」の項、『図説仏教語大辞典』「三途の川」の項》

← 事典トップ