妙傳寺聖典個人版 新・電子聖典

山陰雑録

さんいんぞうろく #1917

山陰雑録

さんいんぞうろく

上中下三巻で、本圀寺二六世了義院日達(一六七四-一七四七)著。
正徳五年(一七一五)に成稿し、翌正徳六年正月に版行された。
本書は書名が示す如く、種々の分野に亘る項目を雑纂したもので、上巻三八項目、中巻六六項目、下巻四〇項目の一四四項目よりなっている。
これを著す経緯については、日近が寄せた文の中に次のように記されている。 ち、日達が本圀寺求法院檀林の化主を退いて鷹峰に閑居していた折、近隣の常照寺の学僧達が日達に筳を開くよう懇請した。 日達はこれを引き受けたが、学僧たちが文を読むにその出典に暗かったり、助語に迷ったりすることが多いので、経論釈・孔子・老子・外史・伝記、更に学僧が身を修め、学問を成し遂げる為の方策に至る種々の項目を集め、略注を加えたのであると。
引用書籍は『論語』・『広弘明集』・『尚友録』・『中庸』・『前漢書』・『祖統紀』・『千字文註』・『法苑珠林』・『編年通論』・『梁高僧伝』・『法華玄義』・『淮南子』・『後漢書』等をはじめとして多数あり、枚挙にいとまがない。
更に特筆すべきは、中巻に勝光日耀(一六三六-九七=了義日達の師)の伝記が載せられていることで、これは単に師を顕彰する為のみでなく、日耀が学僧の外学に疎いことを常々慮ていたので、この遺志を伝え、学僧の亀鑑とする為であるという。
このから見ても、本書が一般知識修得の手引きという格を帯びていることが知られる。

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