守護神【修法】
守護神【修法】
しゅごじん
一定の個人や階級に対して保護を与える神霊のこと。
例えば安産守護神としての子安観音、海上守護神としての金比羅神の類。
個人的守護神の外に、その拡大された氏族神、国民神等がある。
これらはその個人や階級と信仰上、社会上の特殊関係をもつもので、多くは祖先神や民族英雄の神化されたもの、眷属及び象微としての動物等であるが、これらの諸観念が種々に集合したものである。
更に個人についた神霊や、信仰修行の上で各自の本尊を勧請した場合の諸尊、例えば観音、弥勒、薬師などは信仰の対象であると同時に守護神である。
古来本宗で守護神として多く信仰されているのは鬼子母神、十羅刹女、七面天女、三十番神、大黒天等である。
修法の上では五段の邪気即ち生霊・死霊・野狐・厄神・呪咀の人に憑いた霊を教化し得度させて、守護神として勧請する場合がある。
これは十界互具、十界皆成の法華経の教の上から、如何なる悪霊も教化すれば邪心を転じて得脱し、護法の善神となり得るとの信仰によるもので、それぞれに対する加持の誦経と教化抄が相伝されている。
修法伝書の『鬼畜教化抄』に「業障を解脱する道は、その本源に還って生滅の法に達し、入出自在にして実相を観ずるにあり。
何ぞ祟って人を苦しむることをなさんや。
寧ろ還滅門の身となって真浄の法味を嘗め己の威光を増し、護法善神の一分となるべきなり」とある。
《宮崎英修『日蓮宗の守護神』、『遺文辞典』歴史篇「守護神」の項、『日蓮辞典』「守護神」の項》