四無礙智
四無礙智
しむげち
法華経五百弟子受記品に出てくる語で、仏菩薩が教えを自由自在に伝えるための四つの智慧、法無礙・義無礙・言辞無礙・楽説無礙をいう。
無礙とは障りなく自由自在に表現することを指す。
即ち、(1)法無礙とはすべての経法に通達し、明瞭に分別する智慧、
(2)義無礙とはその教法の要義を知解する智慧、
(3)言辞無礙とは辞無礙ともいい、経法及びその要義を種々な言葉をもって聴衆に領解させることができる智慧、
(4)楽説無礙とは弁無礙ともいい、聴衆の機根に応じて、その願うところを円満に説く智慧をいう。
また日蓮教学上から見て神力品の「能く是の経を持たん者は、諸法の義、名字及び言辞に於て、楽説窮盡なきこと、風の空中に於て、一切障礙無きが如くならん」の文より、末法の師、上行等の四菩薩が釈尊から弘通を付属された中で示す智慧で「諸法の義」を義無礙、「名字」を法無礙、「言辞」を言辞無礙、「楽説」を楽説無礙に配する場合もある。
《田中智学『日蓮主義教学大観』、『岩波仏教辞典』「四無礙智」の項》