妙傳寺聖典個人版 新・電子聖典

厨子

ずし #1000

厨子

ずし

像・経巻を収納する厨子棚や名号・位牌を奉安する仏龕形式から発達した仏具の一種で、のち仏像を奉安するための施設をも一般に厨子と称する。
また持等を収納するものは宮殿(くうでん)ともいう。
正面のは観音開き金具を打ち、その様式には春日型・丸型・幅広丸型・隅切春日型・木瓜型・内広木瓜型・多宝塔型・舎利塔型・宮殿型などのほかに、法隆寺玉虫厨子を模した豪華なものなどもある。
内面は金箔又は金砂子を施し、画や蓮華、瑞雲瑞鳥文様を描き、扉には二天或は四天王、飛を描いた華麗なものもある。
一般には本製であるが法隆寺には竹製の厨子もある。
経塚出土品の中には金銅、鋳銅製もあり、六世紀頃既に中にその原型があったという。
古くは方一入母屋造あるいは方形(ほうぎょう)造など可動的・工芸品的な小建築であったが、中世以降、本尊を内陣奥深くまつり納めるようになってからは、厨子は仏堂の重要施設として当初から計画的に作られ、来迎壁に接して作り付けとしたもの、あるいはその前面の構えだけを作るものなど、それぞれの目的用途によって桁行三にわたるような大規模のものも建造された。
本宗においては祖師堂の正面に祖師像を安置するために、前面の構えだけを作り付けとした小建築物が多く、これを「宮殿」と称している。
《朝日新聞社刊『正倉院宝物』、講談社刊『秘宝法隆寺』、『沙石像』、『栄花物語』、『岩波仏教辞典』『国史大辞典』八巻「厨子」の項

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