金口相承
金口相承
こんくそうじょう
仏が自ら予め説き置き給うたところの相承の意。
天台宗五種の相承(金口・今師・直授・訳主・九師)の一つ。
『摩訶止観』序章に出づ。
『付法蔵因縁伝』(六巻、吉迦夜叉と曇曜との共訳)の説に基づくが、大覚世尊が法を大迦葉に付して爾来、阿難陀(あなんだ)-商那和修(しようなわしゆ)-毱多(きくた)-提迦多(だいかた)-弥遮迦(みしやか)-仏駄難提(ぶつだなんだい)-仏駄蜜多(ぶつだみつた)-脇比丘(きようびく)-富那奢(ふなしや)-馬鳴(めみよう)-毘羅(びら)-龍樹(りゆうじゆ)-提婆(だいば)-羅睺羅(らごら)-僧佉難提(そうぎやなんだい)-僧佉耶奢(そうぎややしや)-鳩摩羅駄(くまらだ)-闍夜那(じややな)-盤駄(はんだ)-摩奴羅(まぬら)-鶴勒夜那(かくろくやな)-師子比丘(ししびく)、に至る二十三祖の付法次第をいう。
荊渓湛然の『摩訶止観輔行』に「金口の相承は前より後に向い、今師の相承は後より前に向うは前は文師以て龍樹に承くるを指すに文便なるが為めの故也」と釈する。
天台教学の源流は龍樹に発することを明かす。