妙傳寺聖典個人版 新・電子聖典

経帷子

きょうかたびら #4441

経帷子

きょうかたびら

明衣(みようえ)あるいは曳覆曼荼羅(えいふまんだら)ともいう。
白麻あるいは白木綿、まれには紙子(かみこ)をもってつくり、経文、陀羅尼などをしたため、死者にまとわせるもので、真宗を除く諸宗にひろく行われている。
起源は『大宝廣博楼閣住秘密陀羅尼経』に「先世の罪業所持者、彼の一切有情の類、この陀羅尼の威力に由って(略)若しは身上に佩び、若しは衣中に書かば、決定して退転せず、無上菩提を得べし。 乃至命終に臨んで、心散動せず。 一切の諸現前して安慰す」といい、『不空羂索神変真言経』に「若し衆生あり、億劫具さに四重五逆十悪等の罪を造り、身壊命終し阿鼻地獄に堕せんに、若しこの亡者の其の身分屍骸衣服に随って真言を為さば、身影映着して即ち解脱を得、所苦の身を捨てて直に浄土に生ぜん」等と説かれている経説に依るものであり、真言宗から始まった習慣であるとされている。
当今では、ほとんど葬儀社で用意したものを使うことが多いが、各地方に伝えられている経帷子の縫い方には、布を裁つのにはさみを使わず、手で引き裂き、縫い糸(麻)は結び玉をつけない。
また、親類の女の人達が何人かで縫う(ひっぱり縫い)、丈は腰までにするなどの点が挙げられている。
そして日蓮宗の経帷子には十界の曼荼羅を認め「閻羅法皇五道冥官」を書き加え、没年月日、行年、法号等を脇書することになっている。
《『史大辞典』七巻「死装束(しにしょうぞく)」の項》

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