本寺権
本寺権
ほんじけん
本末関係における上下関係は絶対的なものであった。
本寺は末寺に対して絶対的な統制権をもち、その仕置に違反した場合の処分権をもった。
具体的には江戸幕府より下された寺院法度に本寺の末寺支配の規定がみられ、僧侶の追放権、檀林の支配と説法許可権、庵室建立許可権、新義教説禁止、本寺の制規遵守、勧進の禁止などがみられる。
また、本寺は末寺に対し本尊の譲与、あるいは門跡寺院より下賜される網代乗輿、紫衣などの許可に対する口添の添簡権なども有する。
更に末寺からは半ば強制的な経済的な負担も要求することができたのである。
《『日蓮教団全史』上、辻善之助『日本仏教史』近世篇、豊田武『日本宗教制度史の研究』》