中回向
中回向
なかえこう
高座説教の時、前説が終ったところでする回向のこと。
高座説教の場合、前説と後説に分かれているが前説で主題の説教を行い後説で祖伝を行うのが一つの型になっている。
その中間で参詣者から依頼の回向を行うが、これを中回向という。
この時一回向ごとに諷誦文を読みあげるのもならわしとなっている。
諷誦文と回向の一例をあげると、「唱え奉る御題目の功徳、南無釈迦牟尼仏南無高祖日蓮大菩薩の御宝前に於て捧ぐる処の諷誦文一通也。○○霊位の為め。夫れ惟れば、風に散り雨に凋む、暮春の花は、諸行無常の理を教え、霞に籠り、雲に隠るる秋の月は、是生滅法の粧を示す。凡そ今経は諸仏出世の本懐、衆生得道の直道なり。霊也此の白業に依り、三道は三徳と転じ、速かに法身の覚体を証せんこと、疑いなし云々。仍て諷誦文一章如件。諷誦文の施主何某、共身体健全、家内安全、商売繁昌、子孫長久、罪障消滅を祈る者なり。本年本月本日、右諷誦文の施主何某に代って謹しんで曰す。至心発願の心、諷誦威力倍増威光、過去精霊、出離生死、証大菩提」。