世法
世法
せほう
仏法に対しての対語。
俗世間の法、世間の風俗、道徳、不文律、慣習をいう。即ち因縁により生ずる現象、事物等をいう。
日蓮聖人遺文『観心本尊抄』に「天晴ぬれば地明なり。法華を識るものは世法を得べきか」(定七二〇頁)。
また『事理供養御書』に『金光明経』、『涅槃経』と『法華経』法師功徳品を出して「彼々の二経は深心の経々なれども、彼の経々はいまだ心あさくして法華経に及ばざれば、世間の法を仏法に依せてしらせて候。法華経はしからず、やがて世間の法が仏法の全体と釈せられて候」等と示され、法華経神力品に「斯人世間に行じてよく衆生の闇を滅し無量の菩薩をして畢竟して一乗に住せしめん」とあるは、法華経こそ世法を生かすものである。
《『遺文辞典』教学篇「世法」の項、『日蓮辞典』「世間法」の項》