日宗(宗明院)
日宗(宗明院)
にっそう
(-一二九一)
山梨県甲府市遠光寺開山。宗明院と号す。
遠光寺は始め甲府市小曲にあり、甲斐源氏の一族加賀美遠光の菩提寺として建立され、京都建仁寺栄西の弟子宗明の開山、感応山遠光福寺と号したという。
『本化別頭仏祖統紀』によれば、波木井実長は遠光の孫にあたり、宗明はしばしば波木井の館で日蓮聖人と会う事があり、「高祖の化に依て夙善熏発し我禅室をみること恰も火坑の如し」として、建治三年(一二七七)剃髪の式を設けて日宗の名を賜わったとある。
日宗はただちに旧寺に帰り、古の仏像を廃して改宗、聖人のために経字塔を建て山号を宝塔山と改めた。
そして正応四年(一二九一)四月五日没した。
『甲斐国社記』によると、開山宗明阿闍梨、建保二年(一二一四)行寿四〇歳、行寿一一七歳とあり、遠光寺草創の由緒からみると、日宗は一一七歳で没した事となる。
この事から臨済宗遠光寺開山宗明と、日蓮宗宗明(日宗)とは別人ではないかとの説がある。
臨済宗宗明が栄西禅師の直弟子であるという伝えを正しくするためのものであろうか。
《『日本仏教人名辞典』「日宗」の項》