妙傳寺聖典個人版 新・電子聖典

ばん #1993

ばん

梵語でパターカpatākāといい、波多迦という字をあてているが、漢訳してといい、わがでは平安代にできた『倭名抄』という本に「波太」という呼名をのせている。
は、その起源をたずねれば『維摩経』に「戦で外敵をやぶるとそのしるしとして勝幡をたてるが、仏法に於て魔を降伏させるのも同様であるとして、勝幡が降魔のしるしとなったのである」といっているように、仏菩薩の威徳を示す具である。
形態は、およそ人体をかたどったもので頭、身、手、足の部分からなる(第一図)。
また材質により裂製、金銅、糸、玉、板(第二図)、紙などの呼称あり、色質によって単色五色幡(青黄赤白黒)、八色幡、九色幡、雑色幡あり、用所により堂幡、庭幡、屋上幡、高座幡、天蓋幡あり、用法により続命幡(寿命幡)、薦亡幡(命過幡)、葬送幡、施餓鬼幡あり、図様により、仏像幡、種子幡、三昧耶幡、蓮華幡などの呼称がある。
なお、これらの和に対して唐といって、頭は洲浜形、身は細長く一坪につくり、手は左右各一条を長くのばして足の下端にそろえ、全体としては鳥の形になぞらえたものがあるが、これは禅宗の盛行と共にひろまって定着したといわれている。
《『教考古学講座』Ⅲ仏法具編上》

図版

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