妙傳寺聖典個人版 新・電子聖典

如意宝珠

にょいほうじゅ #1427

如意宝珠

にょいほうじゅ

梵語cintāmaṇiの訳で真多摩尼と音写し、如意珠・如意摩尼とも称する。
意のままに珍宝を出す珠。
一切の願いが意の如くかなう不思議な珠。
人々の願いを成就せしめるの徳を象徴したり、一法より無量の法門を出すことや一心に諸法を具することなどに譬える。
法華経五百弟子受記品には衣裏繁珠の喩が、提婆達多品には竜女の宝珠の献上が説かれている。
日蓮聖人は「一念三千の玉」「一念三千の如意宝珠」と表記されるように、一念三千を無上の珍宝、不可思議の珠であるとする。
理論としての一念三千を個体的・実体的な一念三千として表現されたもので、題目を良薬・肝心・眼目等と表現することと共通している。
このような聖人一念三千観が「一念三千の仏種」の論理を導き、一念三千妙法五字を論証する上での基本的な原論となっている。
この論過程を背景として『観心本尊抄』には「一念三千を識らざる者には仏大慈悲を起し、五字の内に此の珠を裏み末代幼稚の頸に懸けさしめたまふ」(定七二〇頁)と一念三千成仏を説示されたのである。
《『遺文辞典』教学篇「如意宝珠」の項、『広説仏教語大辞典』「如意寶珠」の項、『岩波仏教辞典』「如意宝珠」の項》

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