三塵
三塵
さんじん
声塵(しようじん)、色塵(しきじん)、法塵(ほうじん)の三をいう。
眼・耳・鼻・舌・身・意の六根の対境として色・声・香・味・触・法の六種があるが、この六境は人身に入って本来清らかな心をけがし、真理を顕発せしめざらしむ故に塵の語をもって六塵という。
そのうち特に声・色・法の三に修行を立て行相を定めるのを三塵有相行というが、日蓮宗の本門の事行をこの三塵有相で説明することがある。
声塵立行とは本仏の智慧が妙法蓮華経の五字に顕わされ、この五字を直ちに音声をもって唱えるのを修行の根幹とするが故に声塵を行体とする。
色塵立行とは、大曼荼羅本尊は本仏の妙体を色相色塵によって顕わしたもので色塵を事行の観境とするのである。
法塵立行とは、意識の対境を法塵とよぶが、己心中の善悪違順の一切の心性を本門事行の材料として妙法化することをいう。
これらは本宗の行は有相行であることをいわんとするのである。
《田中智学『日蓮主義教学大観』第三巻》