大黒相承
大黒相承
だいこくそうじょう
大黒天に関する秘伝を授受すること。
日蓮聖人の遺文に『大黒天神相伝肝文』(定二〇四一頁)、『大黒送状』(定二〇四三頁)、『大黒天神供養相承事』(定二〇四五頁)、『大黒天神御書』(定二一一五頁)等があり、その供養法についても「毎年十一月の子日正月の子の日讃歎供養し奉り給江」(『大黒送状』)とか、「六斎の甲子に供物調へ御祭祀有る可き者也」(『大黒天神供養相承事』)とあり、また『三宝寺録外御書目録』中には「八―大黒行水事(富木殿・三月十三日)示云銭縄を以て湯を沸して奉入舛。
敢而不可他見可秘々々」(定二七八九頁)とあって、種々に別れているところから、修法相承でも門流により色々と相伝が複雑になった。
加行所第三行を大黒相承と称し、相承書の書写あるいは相伝があるが、指南書ではこれを肯定していない。
また「銭縄を以て湯を沸し、大黒天を升に入れて玉女神の方に向け、燥浴塵穢著新浄衣内外倶浄安処法座、又は天諸童子以為給仕と唱えて洗う」という法も、一門流の別相承に過ぎない。
遺文の大黒相承には疑義が多くあり、滅後の各門流が民間伝承を付加した相承が現在に至ったと見られる。